他人のアイデアを「単なる思いつき」と笑う人は、
「素晴らしい結果を生む最初の一歩は思いつきだ」
ということを忘れているのかもしれません。
偉大な業績はたいてい思いつきから始まっていますから、その大切な種を一笑に付して終わらせてしまう人は、もしかすると思いつきの素晴らしさを味わったことがないのかも知れません。
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では逆に、自分の思いつきを「単なる思いつき」と済まされてしまう自分サイドにはまったく問題は無かったのでしょうか?
自分の思いつきを他人に伝えることに充分な工夫をしていたと言えたのでしょうか?
その検証をしなければフェアではないですね。
なぜ、思いつきは「単なる思いつき」だけで片づけられてしまうのでしょうか?
それは、思いつきを自分なりに整理できておらず、ポイントを絞れていないからです。
自分のなかでポイント整理できていないものは、絶対に他人には伝わりません。
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では、ポイントを絞るにはどうしたら良いのでしょうか?
思いついたことを、とにかく極限までシェイプアップさせることが大切です。
具体的には、
自分の思いつきを「10文字前後の一言」まで絞り込む。
という作業が最も大切です。
まだブヨブヨと脂肪がついている思いつきを、体脂肪率1ケタ台の「細マッチョ」にまでシェイプアップさせるのです。
絞り込んだその「10文字前後の一言」だけで他人に本質が伝われば、それはもう「単なる思いつき」ではなく「素晴らしいアイデアの種」に昇華されます。
何よりも良い効果は、絞り込む過程でポイントが自分なりに整理され、自分の変なこだわりも文字とともに捨てていける、という点です。
逆に、10文字前後にまで絞れない思いつきは、焦点が定まっていないか、面白みや新鮮味に欠けるかで、結局のところ「単なる思いつき」程度のものだったということ。
キャッチコピーと似ていますが、キャッチコピーほどキャッチーさやインパクトを追い求める必要はありません。
キャッチーさよりも、その一言にアイデアの本質を凝縮させようとする姿勢の方が大切です。
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何かを思いついた時に、とにかく10文字前後の一言にシェイプアップさせるクセをつけると、
「発想を整理する習慣」
「言葉を厳選する習慣」
が身につきますし、何より「思いつき」の精度が飛躍的に高まります。