2004年春の資生堂ピエヌ(現マキアージュ)CM曲として作った楽曲です。
60年代フレンチのツイスト、yéyé(イエイエ)を本場フランスで録音してみようという試みのもとに制作しました。
ファズギター、イナタい8ビート、ベースとギターのユニゾン、このシンプルさでテンションが最高に上がるのですが、yéyéにはほとんど入らないホーンセクションを足して、さらに高揚感を出しました。
リズムセクションの録音は、サザンオールスターズで有名なビクター401スタジオで一発録り。
たった2テイクほど、正味20分ほどで録音できてしまったのですが、ベーシスト美久月千晴さんによる録音後の爆笑トークが長すぎて、結局時間いっぱいまでスタジオから出られませんでした。
歌はフランス在住のボーカリストVanessaとパリでレコーディングしました。
パリのレコーディングエンジニアは予想のはるか上空を行く適当さで、30分ほど遅刻するわ、バックアップを取らずに元データをいじくって元に戻せなくなるわ、「ちょっと休憩」と言って1時間ほど外出するわ、なかなかのナイスガイでした。あの適当な感じは見習いたいなあ。
画像はソロデビューアルバム『JOY』のアナログ盤。須永辰緒さんのレーベルからリリースさせていただきました。
音質最重視の贅沢な2枚組。CDでは達成できなかった音圧がアナログで再現されていて、僕も大好きな1枚です。
実はこの曲、今回の全収録曲中で唯一、僕が楽器をまったく演奏していない曲なのです。
曲調もQYPTHONEとの接点を多く感じ、自分の音楽人生の変遷を象徴しているようで、とても思い出深い1曲です。