今日、数年ぶりにミスター・プロ野球、長嶋茂雄さんが公の場に出て肉声を披露していました。チビっ子に野球を教えたりしてるのも長嶋さんらしかった。別に彼が好きって訳でも何でもないのだけれど、人間が病気や挫折を乗り越えて社会に復帰することの尊さというものを見せてくれました。
彼が現役の選手時代にまだ僕は生まれていなかったので、選手としての彼の魅力は正直言って分からないんだよね。今やそういう人も大勢いるでしょう。だから監督とかやっててもいまいちピンと来なかったし、彼が元気な時は「過去の栄光」っていうか、周りが持ち上げ過ぎって感じがしてたんですよ。
でも今回は全然違う。プロ野球とは全く関係なく、人間が誰でも年老いた時に何らかの形で迎える老化や病気。それは乗り越えられる人もいれば残念ながら乗り越えられない人もいる。そこで元気な姿を、しかも公に見せられるというのは人並み外れた努力とリハビリが必要なんだよね。野球界のカリスマとか関係ない。むしろあれだけの注目とプレッシャーがある中でのリハビリと回復。その重圧。「今オレがどう見えているか」なんて関係ない「とにかく野球が好きなんだ」という彼の心意気に涙が出たし、心から尊敬の念を抱きました。
僕は不摂生なのでこの先どんな不健康な人生が待っているか分からないけど(とりあえず虫歯治さなきゃ)、どんな状態になったとしても、微力ながら何かを人に伝えたいという心意気だけは持っていようと思うんだよね。人間として生きている限り、自分の最期の瞬間までは他の人間のために心を尽くしたいな、と思いました。