横浜の伊勢佐木町に「横浜カレーミュージアム」という、ラーメン博物館のコンセプトをカレーにした誰もが一度は思いつきそうなテーマパークが実際にあるのですが、そこは開店以来「全国のカレーをくまなく食べ歩いて厳選したカレーを出店!」なんて大きく出ちゃってるワケです。でもね、そこに出店されたカレー達を遥かに凌駕するカレー店が、何とカレーミュージアムの裏にあるんですよ。。。
あちゃ〜、やっちまったね、カレーミュージアム。横浜の人ならそんなことよく知ってるんだから、建てる前に地元の人に「ここら辺に美味しいカレー屋ある?」ってひとこと訊けば良かったのに。
で、アルペンジロー。僕が大学生の時に何となくフラッと寄った店だったのですが、これが絶品。スープのようなルーだけれど札幌スープカレーのようにカレー然とはしておらず、ひと口飲んだだけで何ともコクと品のある味わい。具は野菜、魚介、鶏、豚、牛から選べるけれど、決して一緒に煮込むのではなく、きちんと具は別に拵えてから最後に合わせるスタイル。だから1つ1つの素材の風味とカレーが口いっぱいに広がって、そこで初めて味が溶け込んでいくんです。カレーが最高なのはもちろんのこと、カレーの美味さをさらに凌駕する釜炊きのご飯もすごい代物ですよ。
「カレーが食べたい!」と思ったらぜひ横浜カレーミュージアム・・・のすぐ裏のアルペンジローへどうぞ。
アルペンジロー
熱い男
熱き男・中塚武ですが、その熱さが高じて沸点を迎えると、とんでもないことをしでかしてくれます。
特に彼の所有する機械類は、彼の熱の高ぶりに日々ビビっているようです。彼はよく機械を壊したり無くしたりしてしまうのです。
本人は「たぶん自分の身体から微弱な電流が流れていて、機械になんか影響がある」とか言っているのですが、なんのことはない、扱いが手荒なのです。
パソコンのマウスの反応が悪いと、マウスをデスクにガンガン打ちつけたり、携帯の通話状態が悪くなると携帯をそこらにガンガン打ちつけたり、機材に付いているボタンやレバーの調子が悪くなると、だいたい鈍器でガンガンやっています。
また、DJで地方に行ったりすると、だいたい何か忘れて帰って来たり、でかい機材を車のトランクから出してそのまま置き去りにして無くしてしまったこともありました。
先日のアップルストア渋谷のライブでも、演奏の熱が高じて首から下げていたiPod shuffleを吹っ飛ばし、どこかへ行ってしまったらしいです。
通話中電波が悪くてぶん投げて壊した携帯・電話の子機数台、隣の車に幅寄せを仕掛けていたらよそ見して車止めにぶつかり、みごとに大破した車数台、「ありがとう!」とDJ終了後モテモテの喝采の中、有頂天で忘れてきたレコード・CD数十枚、いずれも「微弱な電流」などではなく、本人のほとばしる熱いビートのせいで起こった彼の周辺機器の悲しい末路です。
熱い男はまた「暑い」のも好きらしく、春は遅くまで、秋も早くから暖房を入れ、ついでにストーブも出してヤカンを乗っけて部屋に暑い蒸気を充満させ、これもまた彼の部屋の機材にとってははなはだ迷惑な状態にしてくれます。
今年ももう9月、そろそろ彼の部屋に暖房が入る季節ですね。
ワーカホリックな男にとっては欠かせない周辺機器。武君、ゲームウォッチだけでなく、他の機械にも優しくしてあげてね。
「ホメられると伸びる」の誤解
「人ってどうしてホメられるとやる気になるんだろうなあ。」と最近考えてたのですが、過去のひとつひとつの出来事を丁寧に思い返していくと、実はホメられた事って、ホメられたいからやっていた訳ではなくて、ホメられる前から単に自分が好きで続けてた事が多いな、、、と。自分が好きで続けてたことがたまたま偶然誰かの目にとまってホメられただけのことで、実はホメられてもホメられなくても、結局のところ自分はそれを淡々と続けてたんだろうなあ、とね。
僕って、何かが得意になるためには「ホメられたい」っていう動機だけだと意外にあんまり長続きしないんですよね。むしろ「ケナされてもいいや」っていうアッケラカンとした気軽な気持ちじゃないと、実際にケナされた時にヘコむ度合いが高くなってしまって精神上よろしくない。ヴァル・サン・ランベールのクリスタルガラス製のハートを持ち、そのレプリカをルーブル美術館に寄贈するほどに傷つきやすい僕としては、「ケナされて当然」と思うところから始めないとすぐにハートにヒビが入ってしまうからね。
「自分ってホメられると伸びるタイプなんだよね」と思ってる人は結構いるけど、本当のところは、ホメられた時にはもうすでに実際に伸びていて、それを見て他人がホメてるんだってことを忘れて錯覚してるのかも知れないですね。考えてみればそりゃそうだ。大して良くもない事をお世辞でホメてくれるほど他人はヒマじゃないし。だから大抵の場合は「ホメられると伸びる」のではなくて「伸びたからホメられる」のでしょうね。
・・・と、ここまで書いてて「ホメられる」という言葉を14回も使っている自分に気づきました。何だかんだ言ってやっぱりホメられたいんじゃん、オレ。
なので、お世辞でもいいのでガンガンホメてやってくださいね。もれなくその場でブヒブヒ言って木に登りますよ。僕の場合は「ホメられると登る」タイプです。
ゲームウォッチとゲームボーイミクロ
興味の無い人はまったくノーマークだとは思いますが、僕的に今月(’05.9)一番のビッグニュースはゲームボーイミクロ発売だったのです。えぇ、もちろん発売日に手に入れましたとも。ファミコンカラーをね。
初代ファミコンのコントローラーよりも小さなそのボディでゲームボーイソフトが遊べるなんて・・・しかもそのコントローラーとほぼ同じカラーリングの「ファミコンカラー」もあるなんて・・・実際に手に取った時には思わず「ハドソンハドソン!」と叫んでしまいました(ここで反応した方はすでにお肌の曲がり角)。
とにかく衝撃なのは、ゲームウォッチよりも小さなゲームボーイがついに出てしまったか!ということ。実は僕、ゲームウォッチコレクターでして、この前の名古屋でのイベント帰りに20歳の女の子に「ゲームウォッチって何?」と言われた時よりも大きな衝撃なんですよ。
ゲームウォッチって実はコレクターが結構多くて、ヤフオクとかで調べると1台「ン万円」は当たり前だったり。僕が全シリーズ欲しいと思っている「クリスタルスクリーン」シリーズになると、時々6ケタの値がついたりしてひっくり返ってしまいます。シリーズ全部集めると国産中古車を余裕で買えますよ。
ちなみに、ゲームウォッチは最初の「シルバーシリーズ」が圧倒的にカッコイイ!デザインとして機能的だし、配色もロゴも最高のセンス。しかも外箱がこれまたカッコイイんです。今回のゲームボーイミクロの青色ダイオードボタンもかなりイケてるけどね。
実は僕はゲームに関してはかなり頑固に「ゲームは遊び。絵の綺麗さは関係ない」と思っていて、ナムコの就職面接でタンカ切って役員に怒鳴られた事もあるのですが、やっぱりどんなにテクノロジーが発達して実写のようなCGのゲームが出現しているとしても、結局は電車の中で手軽に出来るようなゲームの単純さと面白さには勝てなかったりするんだよね。ゲームの原点に立ち返らせてくれる任天堂に最敬礼ッス。
マカロニほうれん荘
ほんの時々、7〜8年に1度くらいの割合で「奇跡的なリズム感を持ったギャグマンガ」が登場している、と皆さんは思ったことがありませんか?僕的には「コージ苑」→「稲中卓球部」→「えの素」→「ブッチュくん」・・・僕の頭の構造が想像できるラインナップで多少恥ずかしさを覚えますが、、、え?その前にそれらのマンガを知らない?まあいいじゃない。僕が年齢的に「お兄さん」だってことで(汗)。とにかくリズム感と「イッちゃった」感が高いギャグマンガは大好きみたいです。これらのギャグマンガを僕は「トライバルギャグマンガ」と呼んでます(嘘)。
では「コージ苑」のひとつ手前は・・・?それはもう当然「マカロニほうれん荘」でしょう。僕が幼稚園の時に連載していたことをうっすらと覚えているくらいでしたが、その後単行本を全巻買ってくまなく読み倒しました。
圧倒的なリズム感とスピード感、個性的なキャラ(特にきんどーさんが最高)、勢いと狂気で笑いを引き出すパワー。そして、寺沢武一とタメ張るほどアメリカナイズされた絵の上手さ。当時の洋楽(主にロック)や香港映画のカットを大胆に構図に取り入れたり、とにかく抜群のセンスで読み手を異空間に引きずり込みます。
僕はかなりこのマンガに影響受けたなあ。そこら辺のミュージシャンなんかよりよっぽど音楽的。僕の音楽聴きながら読むとリズムがピッタリだと思いますよ。それくらい影響受けてるからね。僕の音楽のルーツは?って訊かれたら「マカロニほうれん荘です」って答えたいくらい。でもそんな答え方したら「この人頭おかしい」と思われるので止めてます。
そう言えば最近は圧倒的リズム感のギャグマンガが無いですね。ペース的にはそろそろ強烈なモノが出てきそうな気がしますが。出てこなかったら僕が書きましょうか?自分が主役で。
表情豊かな男
先日、名古屋のApple Store Sakaeにて、ライブをおこなってきました。
中塚武のライブパフォーマンスといえば、オルガン、サンプラー、DJ、などを思い浮かべる人が多いと思いますが、真骨頂は何と言っても「顔」!
困った顔、情けない顔、残念そうな顔、なんでそんな表情が演奏中に出てくるのかは謎ですが、この名人級の「顔芸」に注目すると、彼のライブをいっそう楽しむことが出来るのです。
当日も彼の顔芸が炸裂し、1階から観ていたコギャル二人組が大笑いしながら踊っていましたよ。
「あんな面白い顔は見た事がない。」「すごかった。顔が。」
ちゃんと演奏も聴いていてくれたのか心配になるほど、彼の顔芸に対する評価は高いのです。
顔の表情筋をたくましく発達させた中塚武ですが、おかげで彼の表情からは簡単に現在の彼の気分を読み取ることができ、スタッフの我々にとっても相当便利。
「今怒ってるみたいだから近づかない方がいい」とか「笑ってるけどなんか怒ってる」とか「普通にしゃべってるけど相当怒ってる」とか、火災報知器のように我々に危険を知らせてくれます。
しかし怒っているときよりもむしろ、本気で喜んでいるときの方が危険度は高く、嬉しそうに延々長話を続け、最後までつきあわされます。
中塚武が相当嬉しそうに近づいてきたとき、あなたはこれから先の予定を全部キャンセルするつもりでつきあってあげて下さい。
John Legend / Get Lifted
「黒人横顔ジャケの法則」シリーズ第2弾は、やっぱり蟹江ウエスト氏プロデュースのCD。これも今年の初めによく聴いたなあ。
海外のストリーミングでKanyeとのジョイントライブを観て衝撃を受けて、後でLauryn Hillのバックでピアノ弾いてた事を知って2度ビックリ(そう言えば彼女のunplugged盤も横顔ジャケだな)。
いざCDを聴いてみたら、僕の大好きな最近の黒人音楽のback to melody傾向が非常に強くて3度ビックリ。
そしてジャケットのものすごい横顔っぷりに4度ビックリ。
ルックスが良い点も買われたのか、今GAPのCMにも出てますね。GAPのCMシリーズはこれまた僕の大フェイバリットなので、ここで5度目のビックリ。まさにビックリ5つ星のアルバム。中でも「Ordinary People」が最高。この曲の12inchのジャケは正面顔だけどイカしてます。
今年のGWに来日していたのですごくライブ行きたかったんだけれど、レコーディングが入ってしまっていて残念ながら行けませんでした。今度来る時にはとんでもなくビッグなアーティストになってるんだろうな。何せ源氏名にLegendなんて付けるくらいだから。僕もそういう派手な芸名でもつけて笑われてみようかな。
小さいころの夢
先日、雑誌の取材で、小さい頃になりたかった職業を訊かれて思い出したのですが、僕は小さい頃は電車になりたかったんです。いや、運転手じゃなくて、電車そのものね。車輌。
当然のことながら運転席のある先頭車両になりたかったのですが、東海道線にするか東急東横線にするか本気で悩んでました。湘南の夏のミカン畑をイメージした東海道線のオレンジと緑のラインも捨てがたいし、東横線のオールステンレスボディも大変魅力的でした。ステンレスボディという点では昔の日比谷線もかなりそそられましたが、やはり先の2つには勝てなかった。
で、本気(と書いてマジと読む)顔で母親に訊いたんですね。幼な心に考えた訳ですよ、親としては息子に将来どっちになって欲しいのか、と。そしたらアナタ、人間は車輌にはなれないと言うではありませんか!・・・愕然とする僕を慮ってなのか、それとも頭の弱い息子を励ます意味でなのか、母親は僕に優しく告げました。「運転手だったらなれるよ」。。。人生において初めての挫折体験でした。