Column

インターナショナル

何を隠そう僕は「国粋」と言っても良いほどの愛国主義者なのですが、単に「日本が好き」という意味ではなくて「自国に誇りを持つことそのもの」が好きなのです。なので、他の国の人がその人自身の国を溺愛していたとしても、むしろそれだけでその人を信用してしまうのですね。みんながそれぞれ自分の故郷に誇りを持っていた方がキモチイイし。身近なものを愛するココロが好きなんです。
QYPTHONE結成時に「このバンドでの海外/日本国内の活動を50:50にする」という目標を決めたことがあったのですが、実際に海外のライブやリリースを続ければ続けるほど「自分たちは日本発の音楽をやっている」という強烈な自負心が必要だと痛感するんです。もう妄想に近いくらい思いこんだりしてね。そうすることでやっと外国人たちは「オ〜!アナタタチハニッポンノオンガクネ」と認知してくれるんですよね。
Hip Hop、R&B、Jazz、Brasil・・・ジャンルは何でも良いけれど、単に本物ソックリな音楽ってだけでは、日本国内だけならば「それこそがインターナショナル!」みたいな錯覚におちいるけれど、日本以外の人々にとってはただの亜流のニセモノ音楽なんですよね。だって本物がその国にあったりするんだもの。そりゃ本物聴くさ。
まったくオリジナルである必要は無いし、個性だけが音楽の本質とも思いません。むしろどこか聴いたような懐かしい感覚も音楽には大切だし。ただ、日本に住んでいて、日本で生活している中でしか持てない感覚、好み、実生活のニオイ。そんな身近な感覚を大事にして音楽を作ること。僕はそんな小さなことをすごく大事にしたいんだなあ。
一番身近なものを大切にすることが実はインターナショナルかも、なんて思いながら、これから年越しそば食べます。以上、朝からそばを喰うための言い訳でした。皆さん、良いお年を〜!!!

コメントをどうぞ

アウトラン


ゲームメーカーにも旬というか栄枯盛衰みたいなものがあって、今はやっぱりソニー時代だったりする訳ですね。その前の大きな時代を築いた任天堂は今や独自のキャラクター路線を歩んでたり、マイクロソフトがソニーに立ち向かったりしてますね。たぶんMSが負けるけど。
僕が小学生/中学生だった頃は「ゲーセンではセガ、家庭用では任天堂」っていうのが常識でした。セガはポリゴン格闘ゲームの「バーチャファイター」を作ったかと思えば「プリクラ」を流行らせたりして、それはそれは物凄い勢いだったんです。
そのセガの勢いのキッカケが、デカイ筐体をそのまま操作系に使った「体感ゲーム」シリーズ。そのまんまレーシングバイクの格好をした「ハングオン」から始まって、スペースハリアー、エンデューロレーサー、アフターバーナーなどなど、「いくらかかってんの?」と訊きたくなるようなバブリーなゲームを次々と発表してたんですね。画面も当時珍しい3Dだったりして、もう画面見るだけで「オォ〜!」なんて、ハナ垂らしながらバカガキ丸出しで興奮してたんです。
その中でも僕が完全にハマっちゃったのが自動車ゲームの「アウトラン」。リゾートコースをオープンカーで彼女乗せて走るだけの、今考えるとごくフツーのドライブゲームなんですが、これが当時のバカガキには何だかミョーにオシャレに見えてね。ゲーセンにいるってだけでオシャレなはずがないのに、すっかりオシャレさん気分でゲームしていた恥ずかしい過去を思い出します。そんなにシャレたいならゲームせずに服でも買えよ、ってくらいハマりました。
曲も何だかオシャレでね。ゲームの前にカーステ画面で曲を選べたりして。今聴くと単なるフュージョン系のゲーム音楽なんですが、家帰ってリコーダーで耳コピしたりしてました。ただのゲームオタクのガキですね。全然オシャレじゃねー。


ゲームオーバー時に流れるバラードは今聴いても最高。今度カバーしようかな。

コメントをどうぞ

デッサン

僕が描く絵のヘタさ加減はそんじょそこらの凡人とは訳が違います。まさに天才的なヘタさ。パースという概念にとぼしいらしく常に2Dの「ちびまる子ちゃん」状態。僕としては超立体的に書いているつもりでも、いざ描き上がると地中海の洞窟の壁画みたいになっているという事実は、すでに世界七不思議のひとつとして世界中に紹介されています。
就職活動でナムコを受ける時に企画書審査というのがありまして、一次審査でゲームアイデアを企画書に書いて、審査に通ると二次審査ではその企画書を実際にプレゼンする、という試験でした。自分の持っているだけの最高のデッサン力とサクラクーピーペンシルを駆使して、自分的にはまるでCGのような企画書を描き上げました。で、それをまずはQYPTHONEのメンバーに見てもらってね。QYPTHONEは他の2人とも絵に一家言持っていて、ボーカルの泉ちゃんに至っては某有名美大の油絵科だったりするんですね。で、何と2人とも大絶賛するんですよ!お〜、やっぱり僕には画才が!喜び勇んで理由を聞くと、「奥に行くにつれて広がるパースなんて描こうと思っても描けない。芸術的だ!」「これをワザと描けるなんてスゴい!」・・・あのーすいません、自分としては正確な遠近法なんですけど。。。今年のクリスマスプレゼントでサンタさんは僕に「デッサン力」をくれないかなあ。

コメントをどうぞ

Laughin’ リリースイベントレポ(後編)

11月18日金曜日19:30、LA FABRIQUE集合。
ダイニングバーだった会場を撤去し、舞台と控え室の設営、ライブとショーの音出し・リハーサルを2時間以内に行わなければなりません。
機材の組み立て、配線、モニターの音チェックと、想像以上にやることは多く、スタッフは一秒たりとも手を休めずに作業に専念。
設営に関してはおまかせモードだったタケシも、スタッフの慌ただしい様子を見て手伝う気になったのか、自らオルガンの横にブロックを2段ほど運んでいます。
「何これ?」と尋ねると、どうやらライブ中に気が向いたら登るための台とのこと。
「何それ?」この忙しいのに!と言うのも時間がもったいないほどてんてこまいしていたのですが、後でこのブロックは大活躍するのです。

無事に準備を終え、22:00、開場と同時に続々なだれ込む観衆。
あっという間にスシ詰め状態となり、業務連絡も取れない状況になってしまいました。しかしむしろこれだけたくさんのお客さんに来てもらえてスタッフも満面の笑顔です。
とはいえ秒刻みの怒濤のタイムテーブルが既にスタートしています。緩んだ顔をもう一度引き締めなくては。

GROOVY SAUCEレジデントDJによる攻めのプレイが、会場のボルテージをみるみる上げていく。
そしてすかさずDJタケシにバトンタッチ。それまでガッツンガッツン4つ打ちで鼓舞してきた会場をサイケでグラムなムードにガラリと変え、SHIMAのmini showが始まりました!
とってもカワイイモデルさん達が次々壇上へ上がるなりバッサバッサと髪を切られ、キュートでちょっとエッチなディーバへアレンジされていきます。
カットを終えた彼女達がエロティックにDJタケシに絡むものだから、彼の鼻の下は伸びっぱなし。
次ライブなんだから、その顔はまずいなあ。誰かアイロンでもあてといてくれ!

SHIMAのmini showですっかりヒートアップした会場。突如としてどこからか流れる「The Theme of “JOY”」!それに合わせてエレキベースの竹下さんがワイルドにビートを刻み始めると、オーディエンスが歓声を高めながら踊り出す。
庵原さんのフルートとタケシのピアノが激しくユニゾンし、会場のグルーヴと演奏のグルーヴが次第に一体化してくる!
そう、皆が待っていた本日のメインイベント、中塚武スペシャルライブのスタートです!
「Melody Fair」で岡田響子さん、「Lift Me Up to the Sky」ではdNessaファミリーが壇上に上がり、音のダイナミズムを増していく演出で、ライブ序盤から既に観客の体温もフロアの気温もヒートアップ!
そのアツさのせいか「Lift Me Up to the Sky」のセカンドコーラスに差し掛かったところで突然Macがフリーズし、肝心のオケがストップしてしまった!
しかし鉄壁のミュージシャン達は全く動じることなく堂々とオケ無しで完奏。観客の中にはオケがストップしたことなど全然気づかない人もいたみたいです。
マックの復旧を待つため、おしゃべり男・タケシの独壇場、長〜いMC。「あなたは志村けんではない」という注意を全く守らず、『8時だヨ!全員集合』における志村級のカリスマ性を発揮して会場のボルテージをあげると、次の曲「Hooray, La La」のサビでは会場全体がビートに合わせ、両手を挙げて左右に振ってくれている。
う〜ん、『全員集合』に比肩するこの一体感。ライブはこうでなくては!
そのビートのままdNessaファミリーによるスロウなアカペラが始まると、観客は「これ何の曲?」ととまどっている様子。
だんだんスピードを上げてリズムがスタートすると、おお、これは何と「Magic Colors」!
まさかこの曲をライブでやるとは。客もビックリ、スタッフもビックリ。タケシしてやったり。
凄まじい勢いでアッパーに転じた観客を、さらに煽動するようにタケシはオルガン横のブロックに登ってアピールしまくり。自ら運んだブロックが大活躍ではないか!
「Stay」のラストのキメが終われば、会場中がまさに興奮のるつぼ!

メンバー同士握手を交わして成功を讃え合いながら、スーパーDJ・田中知之さんをステージに招き入れる。
タケシとはかねてより親交の深い音楽仲間。
ガリガリ君ダイエット男と包容力満点の田中さんが抱き合うという、次世代のシーンを担う音楽革命児2名が同じ壇上に立った歴史的瞬間です!
グイグイと惹きつけるパワフルなプレイがスタートし、観客も呼応して踊り狂う。
強烈なカットインと見事なフェーダーワークでフロアの興奮を巧みに操る田中さん。さすが!
爆裂ライブに続き、圧巻のDJプレイで会場を沸騰させてくれました。

DJを終え別会場へ向かう田中さんを送り出し、再び中塚武のDJ。全くこの二人は忙しいったらありゃしません。
タケシはSHIMA mini showと曲調をガラリと変え、脳しんとうを起こさせる凄まじいハウス目白押しで、三たびフロアを沸点に導く。常識外れの三度炊きで観客は男も女もツヤツヤの食べ頃に!
そしてこれでもかとGROOVY SAUCEチームによる四度炊き!
猛烈に濃い〜い内容のこの夜のイベント、一年分踊ったんじゃないか?と思われるくらい、観客のパワーもものすごいです!みんなありがとう!

ライブ中に思わぬハプニングがあったりしましたが、こういう想定外の事態も生イベントの楽しみの一つ。
最後にDJブースに立ったタケシは「こんなに素晴らしい仲間と一緒にイベントが出来て、僕は幸せ者です」と一言。
いやいや、タケシ君。こんな場面に立ち会えた我々スタッフこそ幸せ者ですよ。

こんな楽しくアツイ夜は、是非何度も味わいたいものだ。というわけで早速2006年1月20日を皮切りに、LA FABRIQUEにて新生・GROOVY SAUCEを開催していきますよ!ご期待下さい!!


鉄壁の布陣とともにリハーサル中。左は庵原さん。


タケシとdNessaファミリー、岡田響子さん。


いきなり超満員です!


エロカワイイSHIMAのmini showのモデルさん達。左手前にDJタケシ(柱の影になってますがもちろん鼻の下延長中!)


始まりました中塚武のアドリブ長ゼリフ。


MCが終わらないのでメンバー苦笑中。タケシの奥のベースの竹下さんも呆れています。

コメントをどうぞ

20Q


僕はまったくもって買い物上手だと思っているにもかかわらず、各方面から「オマエは買い物がヘタだ」と指摘されて非常に憤慨しています。プンプン。
僕が買い物上手だということは、これまで買ったものを少し挙げただけでも分かるってもんです。猫の言葉が分かるという「ミャウリンガル」、音と光を記憶するゲーム「サイモン」、ipodに着せるロボット型カバー「I Guy」、その他もろもろ。ドラえもんの「さすと雨の降る傘」くらい役に立つものばかりだなあ。
そんな買い物上手の僕が最近買った便利グッズは、なんと人の考えたことが分かるという「20Q」という人工知能グッズ。Amazonで朝方にこれを見た瞬間、僕の「買い物アンテナ」がピピピと、まるで鬼太郎の髪の毛のように逆立ったので(寝起きだったせいもあるのですが)1click購入でお買い上げ。
数日後に商品が家に届くとすぐに試してみることに。「何でも良いのでひとつ物事を思い浮かべて20Qからの質問に20問答えると、思い浮かべたことをズバリ答える」なんて書いてあるので、ようし、と僕が思い浮かべたのは「レコード」。本当に分かるのかよ?なんて半信半疑で20問答えると、
「アナタガ オモイウカベタノハ ”レコード” デスネ!」
お〜っ!バッチリ当てられちゃいました。
こりゃすごい。早速自慢しなくては!と考えるところがのび太そっくりなのですが、すぐに家族に自慢することに。「考えたことを当てて進ぜよう」と両親にやってみたら何度やっても当たらず、何だか微妙な空気になってしまいました。友達数人にもやってみせたのですが、今のところ正答率0%。さすが便利グッズ。ちょっと恥をかきたい時なんかにはすごく便利です。


コメントをどうぞ

Laughin’ リリースイベントレポ(前編)

小学校時代、番長の身でありながらリコーダーでゲーム音楽を吹きながら下校していた「笛吹き番長」が、とうとう独自のアルバムリリースイベントを立ち上げるまでに到りました。
「あのナカちゃんが…」「あのタケが…」と旧来の友人達からも昔のあだ名で数々の驚きの声や応援のメールをいただくほどイベントへの期待感も盛り上がる一方、イベント準備はたいへんなのです。
そのナカちゃん、今回はDJだけでなくライブも行い、しかも10人編成のバンドリーダーを務めるのでなおのことたいへん。

11/12山口、11/13名古屋のイベントでのDJを終え、その足でそのまま休む間もなく11/14、スタジオでのライブリハーサル。
サックス&フルートの庵原良司さん、JOY以前からご一緒させて頂いているベースの竹下欣伸さん、フィーチャリングヴォーカルの岡田響子さん、ヴォーカル&コーラスのdNessaファミリー、、、もはや伝説となった10/1の渋谷JZ Bratでの中塚武ソロ初ライブでも観客の度肝を抜いた鉄壁の布陣。これだけ個性的なミュージシャンが集まると、我らが笛吹き番長でないと統率するのはたいへんなのです。(ちなみにタケシの担当楽器は笛じゃなくてオルガンです)
竹下さんとタケシが一緒になるとバカ話がなかなか終わらないし、岡田さんはスタジオまでの道を間違えて緊急連絡が来るし、庵原さんはマスク着用で風邪をおしての参加にもかかわらず、度々マスクをはずしてdNessaファミリーの尻を見ながら「黒人の尻はさすがですよね」とか余計なことを言うといった具合に、皆さん個性を出しまくり。

しかしさすが一流ミュージシャン達、ひとたび音がスタートすれば素晴らしい演奏を展開します。
Laughin’の曲をライブ用の音にするためタケシも的確な指示を出し、その場のスタッフ全員が「これはすごいライブになる!」という確信を得てリハーサルは終了。
「いやあ〜、素晴らしい!僕のやることは何も無い!」
いやいや、タケシ君。オルガン、ピアノの演奏はもちろん、オケトラック準備、ライブ中の指示出しにコーラスなど、アンタがいちばんやることありますよ!
例えばMC。
彼のMCは基本的には安心なのですが、彼が率いるバンドQYPTHONEの初期のライブで「こんばんは、志村けんです」とMCを始め、客席をドン引きにおとしいれた経験があるので油断は出来ません。
あと、放送禁止用語を連発する可能性もあるので、MC時の注意事項を彼に伝えておきました。
・放送禁止用語は使わない
・あなたは志村けんではない

翌11/15、スタジオリハーサルでライブの最終チェック。
昨日のリハで掴んだヒントや、オケの尺が足りないところなどを盛り込んで、更に凄味を増す。
「当日もよろしく!」と笑顔の竹下さんらミュージシャン達を送り出し、タケシはそのまま当日の会場セッティングやタイムテーブル等のミーティング。
DJ、ライブ出演者としてだけではなく、当日のイベント統率者としてイベント全体の細部に渡り目配せを怠らない。
細かい配慮が出来ないと番長は務まらないのです。
「ケーブルの本数は、任せるわ!」「スタッフパスね、任せた!」
番長たる者、あまり細かいことにこだわり過ぎてもいけません。
ライブからDJへの転換の方法、SHIMAのヘアショーの時間や音のタイミングなど、綿密に打合せ、当日まで分からない不確定要素もたくさんあることを再認識。

人生最大に多忙な3日間になることに気が遠くなりながら、次号「後編」へ!


コメントをどうぞ

Raul Midon / State Of Mind


John Legendとともに間違いなく今年一番聴いたアルバム。全曲最高。もう何度聴いたことか。。。
歌とギターの超絶技巧っぷりも確かに凄いけれど、それだけでは単なるサーカス芸なのでそこに僕はあまり興味が無い。技術大国ニッポンでは、人を感心させたいのか感動させたいのかよく分からない技巧派ミュージシャンをよく見かけるからね。
でも彼は違う。まず作品としての曲が素晴らしい。メロディもコードの紡ぎ方も丁寧で誠実。そして何より歌が良い。上手いとかそういう問題ではなくて、自分の歌でしか表現できない事を伝えようとしている。それが曲からひしひしと伝わってくる。ジャンルにも流行にも話題にも頼る必要がない、唯一自分の音楽だけを信用している、っていう思いが刺さってくる。ものすごく共感します。歌詞はYAZAWAみたいだけどね(笑)。
僕が思うに、彼の卓越した技術は、単に彼自身が自分の作った音楽を伝えたかったから身につけたんだと思う。「練習のための練習」「上手くなるためだけの練習」に終始している多くの人にはぜひ見習って欲しい姿勢だよなあ。
レコーディングが詰まっていて秋のライブには行けなかったけれど、ライブを観た人から多く聞いたのが「人間業とは思えないくらい上手い」みたいな感想ばかりだったのが残念。そんなものが観たいならボリショイサーカスにでも行けば良いのに。1月の再来日はぜひこの目この耳で観ようっと。

コメントをどうぞ

年末

両親が商店街のアーケードで総菜店を営んでいたこともあって、どうやら僕は幼いころから「商い人のお祭り感覚」のようなものを肌で感じる機会に恵まれていたようです。「音楽一家」とかだったらカッコイイもんなのですが、植田まさし4コママンガばりの「おっちょこちょい天ぷら屋一家」だったので、大人になってからも賑やか好きでオメデタイ性分は変わらないようです。たぶん血なんですね。まさに脳天気のサラブレッド、脳の晴れ男。作る曲もいまだに「少しは落ち着けよ」と言われるバカ騒ぎっぷりが薄まりません。単に脳の腫れた男だったりして。
で、大晦日とかになると親戚などの手も借りて、年越しそば用の天ぷらを「かき入れ時」とばかりに売るんですが、幼い僕も売り子として駆り出されるワケです。子供心にドキドキワクワクしたりしてね。もちろんほとんど何の役にも立たないんですが。アーケードもお客さんでごった返していて、店もお客もてんてこ舞いなんですよ。冬なのに汗だくだったり。そういう雰囲気が大好きでね。
で、大晦日までの3日間くらい家族総出で手伝って、大晦日の夜を迎えた時の充実感というか達成感というか、「みんなでやり遂げたね」みたいな空気に家族全員が包まれるんですよ。ちょうど文化祭の後のような雰囲気って感じで。まあ家族だから文化祭につきもののロマンスなどは残念ながら無いのですが。そんなこんなで、ガキのくせにクリスマスよりも大晦日の方が断然好きだったんですね。
今はもう両親とも総菜屋をやめて隠居暮らしをしてますが、僕はと言えば今もそのクセが抜けずに年末が近づくと訳もなくウキウキしたりしてます。意味もなく血が騒ぐんですね。サラブレッドだから。年末の僕が妙に上機嫌で時々「ヒヒーン」と叫んでいたらそのせいだと思って下さい。別に脳が腫れてる訳ではないです。

コメントをどうぞ

ガープの世界


僕も生まれてから早32年経っておりますが、さぞや大人になったかと思いきや、図体ばかり大きくなって脳の回路はガキのままですね。自分が子供の頃の30歳なんてものすごく年上のオジサンだったよなあ。それが今や自分が、、、これ以上考えるのはやめておきます。
音楽を生業にして5年経ちますが、この職業に携わってから自分が少しずつ精神的に若返っている気がしてます。単に精神年齢が退行してるだけだったりして。まあ確かに5年前も幼稚な考えしかできない男だったことは間違いないのですが。自分が夢中になれることが一つでもあれば、どんなに年老いてもピュアな青春時代を送ることができるものなんだな、と実感しとります。
この映画の主人公ガープ。彼はすごくピュア。ピュアな男のカッコ悪さ、弱さ、もろさ、ピュアな故にもたらされるあまりに大きな悲哀がスクリーンからこれでもかと迫ってきて、男として息苦しくなる場面が続きます。作品中もっとも不幸な場面ではオリジナル小説にも書かれていない描写もされていて、もうあまりに辛すぎて二度と見られない。
それでも彼は全てを許してしまうんだよなあ。なぜなら自分が弱い男だと自覚しているから。彼は天国でも全てを許していることでしょう。弱い自分を認められるだけの純粋さを持てる男が、実は一番カッコイイ男だと思う。

コメントをどうぞ

Steph Pockets / Flowers


偉大だったり有名だったりする親の子供って僕には分からないような苦労があるんだろうなあ、なんて、この前深夜番組見ててふと思いました。
日本で一番エライ人の息子ってだけで深夜のトーク番組を任されたりして、これはこれで自分自身の能力以上のものを期待されてしまったりする訳で、ゲストの人からも「お父様によろしく」なんて言われて「あれ?自分はスルー?」みたいなシチュエーションもたくさんあるだろうし。自分の力だけで成し遂げたはずの事も「やっぱり血は争えないねえ」なんて見られたりして、結局のところ等身大に判断されることがなかなか難しいだろうなあ。
このSteph Pocketsも、小さい頃からそんな周囲の声やプレッシャーを受けまくって音楽を作っているに違いない。なのにそんなプレッシャーを全く感じさせない強靱なsoul musicを作っていて大好き。音楽の良さにそんな下らない話題性は不要なんだよね。しかも2ndはきっちり横顔ジャケ。
2世ミュージシャンのすごい部分は「血筋」や「恵まれた環境」なんかではなくて「普通の人では考えられないプレッシャーへの耐性」なんじゃないかな。「横浜の下町の惣菜屋の次男坊」という、音楽をやるにあたって全くノンプレッシャーでいられる僕はなんて幸せ者なのでしょう。

コメントをどうぞ

音楽メディア

最近、音楽を聴く時はほとんどiPodかPower Bookからしか聴いていないことに気づきました。ちょっと前まではCDケースにCD何枚か入れてCDウォークマンと一緒に持ち歩いていたのに、今ではCDすらも「かさばるなあ」なんて思っちゃったり。すでに「コンパクト」ディスクとは思えなくなってますね。それどころか最近では、CDからiPodに読み込むひと手間ですら面倒になってます。もともと面倒くさがりの横着者なので、こういう便利な時代になると助かっちゃいます。こうやって時代はだんだんとCDから遠ざかって、来年の今頃にはCDなんかもう買わなくなって、ほとんどダウンロードかフラッシュメモリで音楽を買うことになっているのかも知れないなあ。
ジャケットとか歌詞カードといったアートワークのあり方も激変しそうですね。ちょっとした動画PVが同時購入できるのが当たり前になったり。音楽だけのダウンロードと動画込みのダウンロードだと値段が少し違ったりしてね。
そうなると、音楽を作る側からも、初めから音楽と映像のワンセットが前提の作り方をする人も出てくるでしょうね。ミュージシャンとCGデザイナーのコラボレーションとか、もっと踏み込んでデザイナーの作品に音楽がついてたりね。僕も何人か大好きな映像作家の方がいるので、そういう面々と一緒に何か作ろうかな、と企んでいたりもします。
でも、たとえそんな時代になっても、音楽だけで人に伝えたいことや、人に伝えたいという気持ちは今までと変わりないし、僕の音楽の作り方も作る姿勢も、時代によって変えていくことはしないだろうなあ。メディアがどう変わろうとも、技術が飛躍的に進歩しても、人のココロを動かせるのは人のココロだけですからね。

コメントをどうぞ

ブルース・リー


僕は小さい頃からブルース・リーが大好きでしてね。あまりに小さい頃から好きだったので、漢字がうっすらと読めるようになる小学2年生くらいまでは「ブルー・スリー」だと勘違いしていて、「何でルパンは3世なのにブルーはスリーと呼ぶのだろう?」と悩んでいたほどです。「ブルース」のはずの略称を「ブルー」と呼んでいたマニアは僕くらいでしょう。
ブルース・リー出演の映画も、香港帰国後時代はもちろん、子役時代やアメリカ時代のテストフィルムばかりか、数多くのそっくりさん映画までも観ました。おそらく「カルトQ」ブルースリー編があれば結構イイトコまで行くんじゃない?なんて自惚れて痛い目を見るタイプのエセマニアを自負しています。
小学校のクラスの友達が僕の家に来て遊んでいる時も、真冬だというのにわざわざ上半身を脱いで黒いスウェットを履いたりして、友達を横目に一人で「燃えよドラゴン」スタイルで遊んでたりしてね。かなり頭悪いです。ヌンチャクだけは驚くほど上達しましたが。
そのままのカッコで普通に遊んでたら母親が帰って来て、一人トップレスで友達とこたつで温まっている僕の姿を見て、何を勘違いしたのか後で呼び出されてね。「あんまり変な遊びをしてはいけません」と真顔で諭されちゃったりして。どんな恥ずかしい勘違いをされたのでしょうか。どうやら母親はどちらかと言うと「萌えよドラゴン」ごっこだと思ったらしいです。それ以来ブルースリーごっこは死亡遊戯スタイルに変えました。といっても単に黄色Tシャツ着ただけですが。

コメントをどうぞ

The Giving Tree(大きな木)


「book」と銘打っているくせにマンガのコラムばかり書いて「お前のbookはcomicだけか?」と、僕の知性のほどを勘違いされてしまうので、この辺でそろそろ絵本を紹介します。マンガでも僕にはまだ知的レベルが高すぎて。
この「大きな木」を知ったのは結構遅くて、大学を卒業したての頃でした。初めて一人で読んだ時うかつにも号泣してしまい、もし人前だったら危うく「大人になっても絵本とかで泣いてるキモいフェミニン男」というレッテルを貼られるところでした。
誰でもいつの時代でもそうなのかも知れないけれど、人間同士がお互いを思い合うって本当に難しいですね。その相手のことを考えていたはずなのに、いつの間にか自分のことに置き換えて考えている自分に気づいて「ああやっぱり自分って自己中なのかな?」なんて自問自答してみたりのどうどう巡りです。そういう思いの中でこの本を読み返すたびに「愛すること」は「待つこと」なのかも知れないと、自分の中の焦りが少しだけ消える気がします。
人のことを思うにはまず「他人のことを考えられるだけの自分なんだ」と自分に自信を持てるかどうかが大切かなと。自分の生きる道をしっかり見据えられるだけの自分がいるからこそ、人を許せて、人を待てるのかも知れないですね。
ちなみに僕の場合は、他人が待ち合わせに10分遅刻しただけで待てずに先に行ってしまいます。このままでは「愛が足りず、人を許せず、絵本で泣いてるキモいフェミニン男」になってしまうので反省します。

コメントをどうぞ

眠らない男

朝・昼・夜・夜中・朝方、いつ電話しても中塚武はだいたい起きていて、「おいっす〜」と元気に電話口に出ます。毎日を音楽にいそしむ疲れ知らずのワーカホリック男・中塚武は、いったいいつ寝ているのでしょうか。
どうやら彼は、一日の中で小刻みに睡眠を取っているらしいのです。
渡り鳥は飛びながらでも眠り、マグロも泳ぎながら眠り、サバンナの動物たちも決して長い睡眠は取らないといいます。周囲の敵や獲物の動きを決して逃さないよう、常に神経を鋭敏にとがらせているとそういう眠り方になるんだそうです。人間でも、危険と隣り合わせの生活を送る者達、たとえば軍人は行軍しながら眠り、タケシが敬愛する『ゴルゴ13』も一日の睡眠を5分で済ませるという特技を持っています。
ということは彼はまさに野生生物やゴルゴと同じ眠り方、どんだけデンジャラスな生活をしているというのでしょう。あるいは、地下鉄を地下に入れることを考えすぎて眠れなくなってしまった往年の漫才師のように、アホなことを考えてて眠れないのでしょうか。
何度か彼の寝姿を目撃したことがあるのですが、彼はなぜかずっと「うつぶせ」で寝ています。短い眠りの原因は、もしかして単にこのうつぶせという姿勢のせいで深く眠れないだけなのかもしれません。
いや待てよ?
うつぶせの寝姿を目撃した海外ライブ遠征の時などは、彼は観光の時間を削っても人よりたっぷり眠っていることが多い。ということは小刻みではあっても、割とたっぷり寝ているのかな?こちらが知らないだけで、「おいっす〜」と元気に電話口に出た以外の23時間は、ずーっと寝ていることだって考えられます。
寝る子は育つ、と言いますが、彼は最近なぜか身長が伸びたそうです。
考えれば考えるほど夜も眠れません。

コメントをどうぞ

洗心 純米大吟醸


日本酒と聞くと「酔っぱらいのオッサンが放つ異臭と同じニオイのするマズい液体」とイメージする人が結構たくさんいますよね。僕も何年か前まではそういう一人だったのですが、湯布院で飲んだ大分の名もない地酒を飲んだ時にそのイメージが吹っ飛びました。香りの高い湧き水のような、何とも言えないフルーティな香りがするものなんだなあ、とね。
幼い頃、母親が面倒がってケチャップをうどんにまぶし「大好きなスパゲティよ」と与えても喜んでツルツル食べていたという輝かしい経歴を持つ僕の舌でさえ即座に判断できるほど、日本酒には天地の差がありますよ。
何が違うのかなあ、と調べてみたら何と驚愕の事実が。本来お米だけで作るはずの日本酒は、生産量を増やすために米ぬかとアルコールで薄めてるんだそうですよ奥様。そりゃ全然違うに決まってる。子供の頃にシャンパンだと思ってやっぱり喜んで飲んでた「シャンメリー」と一緒じゃん。今やお米だけで作った日本酒の方が特殊なので「純米」と書かれて区別されています。
今でいう発泡酒とビールの関係と似たような感じかも。ビールの場合は日本が本場ではないだけに本物のビールが完全駆逐される心配はないけれど、日本酒の場合、日本で本来の作り方を止めたらそれで絶滅ですね。
そんな中で細々と作られている「湧き水のような日本酒」の中でも、もう本当に「水の宝石」という趣なのが新潟の地酒「洗心」。これ以外にも純米大吟で美味しいお酒はたくさんあるけれど「甘露」って言葉はこのお酒が一番似合う、というほどに品位のある香りと喉ごし。
こういうお酒を飲むと、フランスはワインやシャンパンを、ドイツはビールを、UKはスコッチウィスキーを、国が誇りを持って法律で守っていることを日本人として少し羨ましく思えてくるなあ。

コメントをどうぞ

ケータイ


外国の携帯電話を見る度に「日本の携帯電話は他のどこの国とも違う独特の進化を遂げているなあ」と痛感させられますねえ。海外の携帯は「インターネット接続!」とか「通信速度アップ!」とか、まさに「ケータイ=通信ツール=インターネット」というストレートな考え方のもとに進化してる訳です。いっぽう日本はと言えば、「カメラ何万画素!」とか「着メロ何百曲!」とか、さらには「環境着信音!」と、咳払いとかドアの閉まる音を着信音にしたりしてたりと、まさに「ケータイ=遊びツール=おもちゃ」というオメデタイ考え方のもとに進化してる訳ですね。
誰かの咳払いを聞いて「あ、電話だ」と思わせようとするその感覚たるや、動物なのにお腹の袋で子供を育てるカンガルーを初めて見た時に「どうやったらそう進化するの?」と思った小さい頃の純粋な疑問さえ呼び起こします。これはもうオーストラリアの動物のような独特の進化ですよ。
ちなみに、ケータイのデコレーションやストラップにここまでこだわるのも日本人だけですね。「このケータイ新製品で超小さくて軽いよ!」と言いながらケータイより重いストラップをどっさり付けてるギャルを街中で見かけた時には「日本人って本当にカワイイ」と心から思いました。
そんな日本独自のケータイ文化に触れようと先日FOMAなるケータイに買い換え、初めて写メやドラクエなぞで遊んでみたりしました。何十万画素の解像度を持ちながら、本来の電話機能では横浜駅のど真ん中で堂々と「圏外」になっちゃってるそのFOMA君が、袋の中の子供カンガルーに見えて可愛くて仕方がありません。可愛いがりすぎたのか買って2週間で壊してしまったので、今はmovaに戻しました。
僕に一番合ってるケータイはツーカーの簡単ケータイかも。すっかり進化から取り残されてしまってるシーラカンスのようです。

コメントをどうぞ

巷のブーム

最近「日本のオタク文化が世界を席巻している」とか言うニュースをよく見るようになりましたねぇ。「アキバ系」なんて言葉まで生まれて、日本のデザイナーが書いたそれっぽいイラストがヴィトンのバッグにまでプリントされたりして。TVの深夜番組とかつけっ放しにしてると、メイドの格好したお姉さんがずいぶん甲高い声で「モエ〜」とか叫んだりしていて、まるでジャイアンの歌みたい。あ、ジャイアンは「ボエ〜」か。
で、こういう過剰なブームが起きると決まって、なぜかみんな「オタク文化大賛成」みたいな空気になるのが日本人の可愛いところ。そんなこと大して気にしてなかったはずなのに「実はオレもオタクなところがあってさあ」なんて言い始めたりしてね。「何のオタク?」と訊くと「グルメオタク」って、そりゃ単なる食い過ぎだって。こりゃもう1億総オタク化現象ですね。
あと最近もう一つよく思うのが、ちょっとした体調不良も最近は何だかもっともらしい病名がついてるなあ、と。「ナントカ症候群」とか「ナントカ障害」とかね。ツッコミ入れたくなる病名も結構あったりして。この前知り合いが「海外旅行から帰ったら睡眠障害になっちゃってさあ」と言っていたので「安心しなよ。それは時差ボケだから」と教えてあげたら、なぜだかすごくムッとしてました。
僕も最近はガリガリ君の食べ過ぎで虫歯になってるから、「エナメル質障害のスウィーツオタク」です。

コメントをどうぞ

Snatch / Guy Ritchie


生きていく上で僕が大切にしていることの1つに「リズム・テンポ」っていうのがありまして。日本語だと「間」っていうんですかね。もう間の悪いヤツとか、間の抜けたヤツとか、ホント大っ嫌いなんですよ。「衣・食・間・住」って呼ぶくらい、ものすごく重要視してるんです。
それがまた性格にも表れていて、ホントせっかちなんですね。この前自宅に「TVチャンピオン 全国慌てん坊選手権」の出場依頼ハガキが来たくらいですから。しかも自分では自覚がないので、知らない間に周りの人々を急がせたり焦らせたりして、多大な迷惑をかけているらしいんです。
「音楽やってるからリズムを重視してる」とかそういうカッコイイ理由ではなくて単にグズグズしてるヤツが嫌いなんですね。そんな僕を人々は「少し躁の気があるのではないか」と心配してくれていますが、それを言われるたびに、躁病のことを「みさお病」と読んでいた恥ずかしい過去を思い出すので心配ご無用です。
何の話だっけ?あ、映画か。そう、この「Snatch」の監督ガイ・リッチーは、そのテンポ感がすごく僕と似てるんですよ。飛行機での移動シーンなんて一瞬で、まるで地球が1つの街にスッポリ収まっている気にさえなってしまう。金、名誉、人間関係、そして人命さえもが全てバカバカしく感じられるスピード感。忙しいことを「悪」と捉えがちな最近の風潮を笑い飛ばす痛快さが最高。

コメントをどうぞ

アルペンジロー


横浜の伊勢佐木町に「横浜カレーミュージアム」という、ラーメン博物館のコンセプトをカレーにした誰もが一度は思いつきそうなテーマパークが実際にあるのですが、そこは開店以来「全国のカレーをくまなく食べ歩いて厳選したカレーを出店!」なんて大きく出ちゃってるワケです。でもね、そこに出店されたカレー達を遥かに凌駕するカレー店が、何とカレーミュージアムの裏にあるんですよ。。。
あちゃ〜、やっちまったね、カレーミュージアム。横浜の人ならそんなことよく知ってるんだから、建てる前に地元の人に「ここら辺に美味しいカレー屋ある?」ってひとこと訊けば良かったのに。
で、アルペンジロー。僕が大学生の時に何となくフラッと寄った店だったのですが、これが絶品。スープのようなルーだけれど札幌スープカレーのようにカレー然とはしておらず、ひと口飲んだだけで何ともコクと品のある味わい。具は野菜、魚介、鶏、豚、牛から選べるけれど、決して一緒に煮込むのではなく、きちんと具は別に拵えてから最後に合わせるスタイル。だから1つ1つの素材の風味とカレーが口いっぱいに広がって、そこで初めて味が溶け込んでいくんです。カレーが最高なのはもちろんのこと、カレーの美味さをさらに凌駕する釜炊きのご飯もすごい代物ですよ。
「カレーが食べたい!」と思ったらぜひ横浜カレーミュージアム・・・のすぐ裏のアルペンジローへどうぞ。

コメントをどうぞ

熱い男

熱き男・中塚武ですが、その熱さが高じて沸点を迎えると、とんでもないことをしでかしてくれます。
特に彼の所有する機械類は、彼の熱の高ぶりに日々ビビっているようです。彼はよく機械を壊したり無くしたりしてしまうのです。
本人は「たぶん自分の身体から微弱な電流が流れていて、機械になんか影響がある」とか言っているのですが、なんのことはない、扱いが手荒なのです。
パソコンのマウスの反応が悪いと、マウスをデスクにガンガン打ちつけたり、携帯の通話状態が悪くなると携帯をそこらにガンガン打ちつけたり、機材に付いているボタンやレバーの調子が悪くなると、だいたい鈍器でガンガンやっています。
また、DJで地方に行ったりすると、だいたい何か忘れて帰って来たり、でかい機材を車のトランクから出してそのまま置き去りにして無くしてしまったこともありました。
先日のアップルストア渋谷のライブでも、演奏の熱が高じて首から下げていたiPod shuffleを吹っ飛ばし、どこかへ行ってしまったらしいです。
通話中電波が悪くてぶん投げて壊した携帯・電話の子機数台、隣の車に幅寄せを仕掛けていたらよそ見して車止めにぶつかり、みごとに大破した車数台、「ありがとう!」とDJ終了後モテモテの喝采の中、有頂天で忘れてきたレコード・CD数十枚、いずれも「微弱な電流」などではなく、本人のほとばしる熱いビートのせいで起こった彼の周辺機器の悲しい末路です。
熱い男はまた「暑い」のも好きらしく、春は遅くまで、秋も早くから暖房を入れ、ついでにストーブも出してヤカンを乗っけて部屋に暑い蒸気を充満させ、これもまた彼の部屋の機材にとってははなはだ迷惑な状態にしてくれます。
今年ももう9月、そろそろ彼の部屋に暖房が入る季節ですね。
ワーカホリックな男にとっては欠かせない周辺機器。武君、ゲームウォッチだけでなく、他の機械にも優しくしてあげてね。

コメントをどうぞ

「ホメられると伸びる」の誤解

「人ってどうしてホメられるとやる気になるんだろうなあ。」と最近考えてたのですが、過去のひとつひとつの出来事を丁寧に思い返していくと、実はホメられた事って、ホメられたいからやっていた訳ではなくて、ホメられる前から単に自分が好きで続けてた事が多いな、、、と。自分が好きで続けてたことがたまたま偶然誰かの目にとまってホメられただけのことで、実はホメられてもホメられなくても、結局のところ自分はそれを淡々と続けてたんだろうなあ、とね。
僕って、何かが得意になるためには「ホメられたい」っていう動機だけだと意外にあんまり長続きしないんですよね。むしろ「ケナされてもいいや」っていうアッケラカンとした気軽な気持ちじゃないと、実際にケナされた時にヘコむ度合いが高くなってしまって精神上よろしくない。ヴァル・サン・ランベールのクリスタルガラス製のハートを持ち、そのレプリカをルーブル美術館に寄贈するほどに傷つきやすい僕としては、「ケナされて当然」と思うところから始めないとすぐにハートにヒビが入ってしまうからね。
「自分ってホメられると伸びるタイプなんだよね」と思ってる人は結構いるけど、本当のところは、ホメられた時にはもうすでに実際に伸びていて、それを見て他人がホメてるんだってことを忘れて錯覚してるのかも知れないですね。考えてみればそりゃそうだ。大して良くもない事をお世辞でホメてくれるほど他人はヒマじゃないし。だから大抵の場合は「ホメられると伸びる」のではなくて「伸びたからホメられる」のでしょうね。
・・・と、ここまで書いてて「ホメられる」という言葉を14回も使っている自分に気づきました。何だかんだ言ってやっぱりホメられたいんじゃん、オレ。
なので、お世辞でもいいのでガンガンホメてやってくださいね。もれなくその場でブヒブヒ言って木に登りますよ。僕の場合は「ホメられると登る」タイプです。

コメントをどうぞ

ゲームウォッチとゲームボーイミクロ



興味の無い人はまったくノーマークだとは思いますが、僕的に今月(’05.9)一番のビッグニュースはゲームボーイミクロ発売だったのです。えぇ、もちろん発売日に手に入れましたとも。ファミコンカラーをね。
初代ファミコンのコントローラーよりも小さなそのボディでゲームボーイソフトが遊べるなんて・・・しかもそのコントローラーとほぼ同じカラーリングの「ファミコンカラー」もあるなんて・・・実際に手に取った時には思わず「ハドソンハドソン!」と叫んでしまいました(ここで反応した方はすでにお肌の曲がり角)。
とにかく衝撃なのは、ゲームウォッチよりも小さなゲームボーイがついに出てしまったか!ということ。実は僕、ゲームウォッチコレクターでして、この前の名古屋でのイベント帰りに20歳の女の子に「ゲームウォッチって何?」と言われた時よりも大きな衝撃なんですよ。
ゲームウォッチって実はコレクターが結構多くて、ヤフオクとかで調べると1台「ン万円」は当たり前だったり。僕が全シリーズ欲しいと思っている「クリスタルスクリーン」シリーズになると、時々6ケタの値がついたりしてひっくり返ってしまいます。シリーズ全部集めると国産中古車を余裕で買えますよ。
ちなみに、ゲームウォッチは最初の「シルバーシリーズ」が圧倒的にカッコイイ!デザインとして機能的だし、配色もロゴも最高のセンス。しかも外箱がこれまたカッコイイんです。今回のゲームボーイミクロの青色ダイオードボタンもかなりイケてるけどね。
実は僕はゲームに関してはかなり頑固に「ゲームは遊び。絵の綺麗さは関係ない」と思っていて、ナムコの就職面接でタンカ切って役員に怒鳴られた事もあるのですが、やっぱりどんなにテクノロジーが発達して実写のようなCGのゲームが出現しているとしても、結局は電車の中で手軽に出来るようなゲームの単純さと面白さには勝てなかったりするんだよね。ゲームの原点に立ち返らせてくれる任天堂に最敬礼ッス。

コメントをどうぞ

マカロニほうれん荘


ほんの時々、7〜8年に1度くらいの割合で「奇跡的なリズム感を持ったギャグマンガ」が登場している、と皆さんは思ったことがありませんか?僕的には「コージ苑」→「稲中卓球部」→「えの素」→「ブッチュくん」・・・僕の頭の構造が想像できるラインナップで多少恥ずかしさを覚えますが、、、え?その前にそれらのマンガを知らない?まあいいじゃない。僕が年齢的に「お兄さん」だってことで(汗)。とにかくリズム感と「イッちゃった」感が高いギャグマンガは大好きみたいです。これらのギャグマンガを僕は「トライバルギャグマンガ」と呼んでます(嘘)。
では「コージ苑」のひとつ手前は・・・?それはもう当然「マカロニほうれん荘」でしょう。僕が幼稚園の時に連載していたことをうっすらと覚えているくらいでしたが、その後単行本を全巻買ってくまなく読み倒しました。
圧倒的なリズム感とスピード感、個性的なキャラ(特にきんどーさんが最高)、勢いと狂気で笑いを引き出すパワー。そして、寺沢武一とタメ張るほどアメリカナイズされた絵の上手さ。当時の洋楽(主にロック)や香港映画のカットを大胆に構図に取り入れたり、とにかく抜群のセンスで読み手を異空間に引きずり込みます。
僕はかなりこのマンガに影響受けたなあ。そこら辺のミュージシャンなんかよりよっぽど音楽的。僕の音楽聴きながら読むとリズムがピッタリだと思いますよ。それくらい影響受けてるからね。僕の音楽のルーツは?って訊かれたら「マカロニほうれん荘です」って答えたいくらい。でもそんな答え方したら「この人頭おかしい」と思われるので止めてます。
そう言えば最近は圧倒的リズム感のギャグマンガが無いですね。ペース的にはそろそろ強烈なモノが出てきそうな気がしますが。出てこなかったら僕が書きましょうか?自分が主役で。

コメントをどうぞ

表情豊かな男

先日、名古屋のApple Store Sakaeにて、ライブをおこなってきました。
中塚武のライブパフォーマンスといえば、オルガン、サンプラー、DJ、などを思い浮かべる人が多いと思いますが、真骨頂は何と言っても「顔」!
困った顔、情けない顔、残念そうな顔、なんでそんな表情が演奏中に出てくるのかは謎ですが、この名人級の「顔芸」に注目すると、彼のライブをいっそう楽しむことが出来るのです。
当日も彼の顔芸が炸裂し、1階から観ていたコギャル二人組が大笑いしながら踊っていましたよ。
「あんな面白い顔は見た事がない。」「すごかった。顔が。」
ちゃんと演奏も聴いていてくれたのか心配になるほど、彼の顔芸に対する評価は高いのです。

顔の表情筋をたくましく発達させた中塚武ですが、おかげで彼の表情からは簡単に現在の彼の気分を読み取ることができ、スタッフの我々にとっても相当便利。
「今怒ってるみたいだから近づかない方がいい」とか「笑ってるけどなんか怒ってる」とか「普通にしゃべってるけど相当怒ってる」とか、火災報知器のように我々に危険を知らせてくれます。
しかし怒っているときよりもむしろ、本気で喜んでいるときの方が危険度は高く、嬉しそうに延々長話を続け、最後までつきあわされます。
中塚武が相当嬉しそうに近づいてきたとき、あなたはこれから先の予定を全部キャンセルするつもりでつきあってあげて下さい。

コメントをどうぞ

John Legend / Get Lifted


「黒人横顔ジャケの法則」シリーズ第2弾は、やっぱり蟹江ウエスト氏プロデュースのCD。これも今年の初めによく聴いたなあ。
海外のストリーミングでKanyeとのジョイントライブを観て衝撃を受けて、後でLauryn Hillのバックでピアノ弾いてた事を知って2度ビックリ(そう言えば彼女のunplugged盤も横顔ジャケだな)。
いざCDを聴いてみたら、僕の大好きな最近の黒人音楽のback to melody傾向が非常に強くて3度ビックリ。
そしてジャケットのものすごい横顔っぷりに4度ビックリ。
ルックスが良い点も買われたのか、今GAPのCMにも出てますね。GAPのCMシリーズはこれまた僕の大フェイバリットなので、ここで5度目のビックリ。まさにビックリ5つ星のアルバム。中でも「Ordinary People」が最高。この曲の12inchのジャケは正面顔だけどイカしてます。
今年のGWに来日していたのですごくライブ行きたかったんだけれど、レコーディングが入ってしまっていて残念ながら行けませんでした。今度来る時にはとんでもなくビッグなアーティストになってるんだろうな。何せ源氏名にLegendなんて付けるくらいだから。僕もそういう派手な芸名でもつけて笑われてみようかな。

コメントをどうぞ

小さいころの夢


先日、雑誌の取材で、小さい頃になりたかった職業を訊かれて思い出したのですが、僕は小さい頃は電車になりたかったんです。いや、運転手じゃなくて、電車そのものね。車輌。
当然のことながら運転席のある先頭車両になりたかったのですが、東海道線にするか東急東横線にするか本気で悩んでました。湘南の夏のミカン畑をイメージした東海道線のオレンジと緑のラインも捨てがたいし、東横線のオールステンレスボディも大変魅力的でした。ステンレスボディという点では昔の日比谷線もかなりそそられましたが、やはり先の2つには勝てなかった。
で、本気(と書いてマジと読む)顔で母親に訊いたんですね。幼な心に考えた訳ですよ、親としては息子に将来どっちになって欲しいのか、と。そしたらアナタ、人間は車輌にはなれないと言うではありませんか!・・・愕然とする僕を慮ってなのか、それとも頭の弱い息子を励ます意味でなのか、母親は僕に優しく告げました。「運転手だったらなれるよ」。。。人生において初めての挫折体験でした。

コメントをどうぞ

美味しんぼ


僕はマンガの趣味が他人とまったく合わないことで世界的に有名なのですが、それはひとえに「長編ものを読むとすぐに寝てしまい、起きるとストーリーを忘れている」という性格上の問題によるものなんです。だから僕がスンナリ最後まで読めたストーリーは、よほど面白いか、またはよほどの馬鹿でも分かるくらい単純かのどちらかです。
という事情もあって、僕が好きになるマンガには「1話読み切り」という条件がつきますが、それに加えて「料理マンガならなおのこと良い」という、マンガ家が聞いたら「お前に読ませるマンガなど無い!」と恫喝されそうな二次審査まであるんですよ。まあ、恫喝されるまでもなくそんな条件を満たしたマンガは本当に少ないので、あまり読めるマンガがないのですがね。
そんな「マンガ難民」の僕にとって、針の穴のような上記2条件を奇跡的に備え、オアシスのように光り輝くのが「美味しんぼ」です。2度ほど全巻揃えました。結局のところ置き場に困って2度ともブックオフに売っちゃいましたが。たぶんまた何かのキッカケで全巻揃えたくなるんだろうなあ。
何が好きって、そりゃあ決まってるでしょう。あの似たもの親子同士の超絶の味覚ですよ。どっちも料理をひとなめしただけで材料から産地から全て当ててしまうという超能力っぷり。ここまで来るとほぼエスパー漫画ですね。読んでて爽快ですらあります。

コメントをどうぞ

CDショップ

幸運にも好きな音楽を生業にすることができて早5年。これまでも色々な人たちに支えられて何とかここまで生きながらえていますが、僕がまだ経験していない事があるんです。それは「CDショップで僕のCDを買ってくれる人を見る」こと。皆さんも知っている通り、僕は人々から「ミスター内気」と呼ばれていて、世界一シャイな人間として来年度のギネスブックにも載る予定なので、自分のCDがお店に並んでるだけで挙動不審になってしまうんですね。
何年か前に「Aguas de Agosto」をリリースした時に、渋谷のCDショップで僕のCDのコーナーを「誰か買わねーかな」と物陰からじっと見ていたら、その僕をじっと見ている私服ガードマンと目が合って非常に気まずい思いをしました。
それ以来なかなか自分のCDのコーナーを凝視できなくなってしまいましたが、今度の「Laughin’」の発売の時にはぜひ一度見てみたいものです。
CDショップの物陰に潜んでいる僕を発見した時は、そっとしておいてあげて下さい。間違ってもガードマンに通報しないように。

コメントをどうぞ

パックマン


僕は小さい頃からとにかくゲームが好きでねぇ。まあ子供って言うのは大抵ゲームと下ネタは大好きなもので、僕もご多分に漏れずそんな感じの、いわゆる「そこら辺にいるフツーの汚いガキ」だった訳です。まあ今も「そこら辺にいるフツーの汚れたオトコ」なので、何年経っても大して成長してないなあ、と軽くヘコんでみたりしますが。何の話だっけ?あ、そうそう、ゲームね。すごく好きだったんですよ。
で、その中でも一番好きだったのが「パックマン」。好きになった理由は「近所で一番上手かったから」っていう、これまた何ともフツーのガキ丸出しな理由でした。好きなモノって、「好き」と自覚し始めるとそれによってさらに好きになったりするじゃないですか。僕も「上手い」→「誉められる」→「好きになる」→「お前パックマン好きだよね、と人から言われる」→「さらに好きになる」→「さらに上手くなる」みたいなパックマン・スパイラルにハマって、結局ものすごい上達ぶりと共に「パックマン命」みたいになったんですよ。しかも恥ずかしいほど短期間で。まったく子供なんて単純なもんだ。あ、今も大して変わってないんだった。

コメントをどうぞ

ガリガリ君コーラ味


昨年夏から今までに、見事17kg減量を達成した「ダイエット勝ち組」であるこのワタクシが今もっとも恐れていることは、その後油断しきって「リバウンド勝ち組」にならないようにすることです。
もともと僕はどちらかというと音楽の才能よりもデブになる才能の方が高いので、2ヶ月もあればすっかり元に戻ることだって可能なんです。エッヘン。
で、どんなダイエットをしたかと言うと、どうせ短期間で10kg以上痩せること自体が健康的である訳ないし、だったらとことん不健康にやってやろうという根本的に間違った考え方のもとに「ガリガリ君コーラ味しか食べないダイエット」を敢行しました。コーラ味に深い意味は無いけどね、単に好きだってだけで。
しかもこの食生活を続けつつ、真夏の炎天下に1時間ジョギングをするんですよ。これは効いた!2ヶ月で13kgまでストーンと落ちましたね。まあ途中で2回ほど熱中症でぶっ倒れましたが。順調に不健康になりつつも、体重もコンスタントに落ちて喜んでいると、何と予想し得ない事態が!何と「ガリガリ君コーラ味」は夏季限定商品だったのです。ショック!しかもそこに追い討ちをかけるように、、、すっかり虫歯になりました。どうする、オレ!?

コメントをどうぞ

Common / Be


鼻タレ時分の小さい頃から、ジャケットが黒人の横顔のCDを見つけると、試聴もせずにそのままジャケ買いしてしまうという悪いクセがありまして。近頃はインターネットで買い物が出来る便利な時代になったので、さらにジャケ買いが止まらなくて仕方ありません。しかも大抵ハズレが無いので、僕の中ではすでに「黒人の横顔ジャケCDは中身が良い」という強固な理論が確立されてます。僕もLaughin’ジャケで顔を黒く塗って横向こうかなと思いましたが、ラッツ&スターの新作と思われるのが関の山なのでやめました。
Kanye Westはまさにその法則を知ってやがりまして、自分名義のCDは訳の分からない被りモノを被っているくせに、いざ他のアーティストをプロデュースする時は「横顔でも撮っておけ」とスタッフに言っているに違いありません。
という訳で僕が好きな「黒人横顔ジャケの法則」シリーズ、1枚目はCommon『Be』。タイトルが「Be」だけあって、まさに原点回帰。前作では時代の要請もあって細か過ぎる打ち込みやギミックばかりだったけれど、今回はバッチリsoul & Hip Hop。特に1曲目「intro」は本当にヤバい。Laughin’作ってる時に一番よく聴いてたアルバムかも。

コメントをどうぞ

Apple Macintosh SE30


今でこそカッコつけて打ち込みで音楽とか作っちゃってますが、もともと音楽業界で最初にもらった仕事の時はパソコンさえ持ってなかったんです。QYPTHONEも元々は生演奏のバンドだったし。
その頃お手伝いしていた他のバンドの人の家に遊びに行った時にMacintoshがあって、音楽ソフトを立ち上げてマウスをクリックしながらブレイクビーツとか簡単に作っちゃってるんですよ。超うらやましいので「ドラえもんドラえも~ん!」と走って家に帰りました。家にいたのはドラえもん体型の母親でしたが。どら焼きでなく大福食べてました。
そんな話をナムコの先輩にしてみたら「オレの古いマック、いらないから売ってやるよ」と何とも温かい言葉!世間知らずで青っぱな垂らした僕ちんは、しっかり者の先輩から中古のマックと音楽ソフトのセットをなぜか新品の定価で売ってもらいました。マックとともに世間も学んだ瞬間だったな。
そんなこんなで手に入れた最初のマックがSE30とPerformer 4.0。可愛くて思い入れたっぷりで手放せません。何せ新品価格でしたから(くどい)。今度秋葉原で中身をG4に改造してもらおうかな。

コメントをどうぞ

Dinner Rush / Bob Giraldi


僕の主宰するバンドQYPTHONEは今でこそ海外10ヶ国くらいライブで行ったりしてますが、初めて行った海外ツアーではみんな浮かれて浮かれて。僕なんかずっと地上から5cmほど浮いてましたよ、ドラえもんみたいに。最初に行ったのはNYだったのですが全員もう完全に「おのぼりさん」状態。日本人がカメラ持ってぼぉーっと突っ立ってるという典型的なポーズとかも平気で披露してましたね。しかもメンバー全員で。
その「おのぼりさん状態」は海外ツアー初体験だったからなのかと思いきや、それから色々と各国を回ってみて「それはNYだったから」ということが分かりました。ぶっちゃけ東京って、世界的に見ても大都会中の大都会だから、どこに行っても「まあ東京にはかなわねーな」とか、心のどこかで優越感もあるわけです(横浜在住のお前が何言ってんの?とか言わないように)。Cherie!の歌録音で行ったパリも華やかだったけど、東京も全然負けてないし。
でもなぜかNYだけは空気が別格なんですよね。街の持つ威圧感が段違い。人間の歩幅も顔つきも服装も活気も、すべての面で東京よりも洗練されてる。NYから見れば東京なんて単なる「ちょっとした地方都市」なんですよね。悔しいけど。同時にやっぱり羨望や憧憬もあったりして。
僕の思うそんな「NYへの憧憬」がそのまま映画になったようなのがこの「Dinner Rush」。舞台、登場人物、ストーリー、アートワーク、音楽、全部が僕にとってド真ん中ストライク。ムカつくけどカッコイイ。カッコイイけどムカつく。一番好きで一番嫌いな映画ですよ、フン。

コメントをどうぞ

執筆中

ここは、中塚武とアルバム「Laughin’」にまつわるあれこれをスタッフが笑いと涙ながらに綴るコラムです。
乞うご期待。

コメントをどうぞ